天板 ブルーグリーングラデーション鏡面塗装仕上げ

ブルーグリーングラデーション鏡面仕上げのカウンター天板

ケヤキ銘木のグラデーション鏡面仕上げ塗装工程をご紹介します。

今回はカウンター天板ですので、キズに強いポリエステル鏡面仕上げでご依頼いただきました。塗膜を0.3~0.5mmぐらいまで厚くできるのがポリエステル樹脂の特性です。ウレタン樹脂よりも塗膜が硬くキズが付きづらいため日常使用する家具などに向いています。経年変化による塗膜の痩せが少なく、洗練されたシャープな輝きが長続きするのもポリエステル鏡面仕上げの魅力です。万が一、キズをつけてしまっても補修ができるので安心です。

ブルーグラデーション カラーリング

ブルーグラデーションのカラーリングをする様子

「グリーン着色」→「下塗り(片面4回)」→「下研ぎ」が完了した木地にブルーでグラデーションをつけていきます。ここは職人のセンスが光るところ。緊張の瞬間です!

ポリエステルクリアー上塗り

ポリエステルクリアー吹付けの様子

カラーリング後に中塗り(シーラー)をはさみ、いよいよ上塗り工程です。ポリエステル樹脂をたっぷり均一に吹付けます。「吹付け」→「インターバル」→「吹付け」・・・と4回繰り返します。インターバルの取り方で仕上がりが変わってくるため、気温や湿度によってタイミングを見極めるのには経験が必要です。上塗りを完了したのが下の写真です。下研ぎで綺麗な土台を作り、更に均一に上塗りができているので、研磨する前でも天井の蛍光灯がしっかり映り込み、艶感も申し分ありません。

ポリエステルクリアー4回吹付け後

上研ぎ(レベルサンダー)

レベルサンダーでの研ぎの様子

強制乾燥後、上研ぎ工程に入ります。ポリエステル鏡面仕上げは、先述のようにキズに強く塗膜が硬いため、機械研磨が欠かせません。まずはレベルサンダーで2段階のペーパーを使って研いでいきます。

上研ぎ(ベルトサンダー)

ベルトサンダーで研ぎの微調整

次はベルトサンダーを使い、更に細かい番手のペーパーで研ぎあげていきます。ハンドサンダーなどの小型機械による研磨では時間もかかる上に回転キズが付き、広範囲を均一に研ぎあげることはできません。ピアノ時代からの大型汎用機を改造し使いこなして研ぎ上げる鏡面仕上げこそがピアックスクオリティーなのです。

磨き(自動バフ)

三連自動バフでの磨き工程

そしてコチラもピアノ時代から使っている「三連自動バフ機」です。塗面が一瞬にして艶やかな表情に磨き上げられます。板物で最大w1800×d5000×h150サイズまで磨くことができます。

艶出し(スポンジポリッシャー)

ポリッシャーで艶出し工程

「三連自動バフ機」の後、ポリッシャー(綿)で細かいところを磨き、最後はスポンジポリッシャーで更に艶を出します。

最終確認

曇りがないかチェック

コンパウンドを拭き取り、曇りがないかチェックして完成です。

完成

ブルーグリーングラデーション鏡面塗装天板

ピアックスは木工塗装一筋60年、約80材種以上の木材への塗装実績があり膨大なノウハウの蓄積があります。木材は材種により導管が深かったり、ヤニ成分が多かったり、油分があったりと個性があります。人工物(樹脂や金属など)でしたらマニュアルが通用しますが、「木材」は、材種に応じた塗装方法・工程を踏まなければ綺麗な仕上がりになりません。また、木材が水分をどの程度含んでいるかで塗料の浸透量や塗装の仕上がり具合が変わり、塗膜の耐久性にも大きく影響が出ます。クライアントのご要望を踏まえて、美観的にも機能的にも最高クオリティーの塗装をご提供するため、日々技術の研鑽に励んでいます。塗装のご相談やお見積もりのご依頼など、お気軽にお問合せください。

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